KYOWA'S COFFEE

☆コーヒーの香りをかぐと、穏やかな気持ちになるという方も多いことでしょう。これは、コーヒーの香りに脳をリラックス状態にする働きがあるためです。その効果は実験でも確かめられ、コーヒーがリラックスタイムにぴったりの飲み物だということが証明されています。s22日の「いい夫婦の日」や翌23日の「勤労感謝の日」など、11月はゆったりと過ごしたい日も多い月。何かと慌ただしい師走を前に、お気に入りのコーヒーを飲みながら、落ち着いた時間をお楽しみください。

☆キョーワズコーヒーが品質を認めたこだわりのコーヒー産地や農園を皆様にご紹介するこのコーナー。第2回目は、コーヒー大国・ブラジルです。
☆ブラジルの国土面積は約850万km2。世界第5位で、日本のおよそ23倍という広大な国土を誇っています。2004～2005年の年間コーヒー生産量は232万トンで世界第1位。約60カ国のコーヒー生産国で作られる世界のコーヒー生産量のおよそ3割を占めるほどで、ブラジルのコーヒーの作柄が世界のコーヒー市況を左右するというのもうなずけます。また、コーヒーの消費量も多く、アメリカに次いで第2位。ブラジルの人々は大のコーヒー党でもあるのです。
☆コーヒー栽培の中心は南部の各州ですが、南半球にあるブラジルでは、南部は霜の害を受けるおそれがあり、産地は北部に広がっています。最近では、無霜地帯の南限に位置し、気候条件がコーヒー栽培に適した中心部のセラード地域がコーヒー産地として注目されています。強い酸性土壌で土壌改良やきちんとした管理が必要とされる地域ですが、高地にもかかわらず平坦な地形や交通の利便性をいかし、ブラジルならではの大型灌漑システムなどを駆使した効率の良いコーヒー栽培が実践されています。

☆キョーワズコーヒーが、ブラジルのコーヒーの中から選んだのは、ミナスジェライス州のセラード地区にある指定農園「ファゼンダ・バウ」で栽培される「ムンドノーボ種・樹上完熟コーヒー」。収穫期の5月～9月までほとんど雨が降らないという気候をいかし、コーヒーの実は樹上で完熟、乾燥されます。このため、摘み取られる真際までコーヒーの実はブラジルの太陽を浴び、栄養をしっかりと吸収することができ、甘味をたっぷりと蓄えます。さらに、収穫後はトゥーリアと呼ばれる木造の貯蔵庫で45日間寝かされることで一層熟成が進み、さらに甘さが増します。農園のオーナーのトミオ・フクダ氏は日本企業での勤務経験もある日系2世。5つのS（整理、整頓、清掃、清潔、しつけ）をモットーに、安心しておすすめできる高品質のコーヒー栽培に取り組んでおられます。樹上完熟・乾燥ならではの甘味とコク、香りが自慢のコーヒー豆は、ブレンドコーヒーとして皆様のもとへお届けしています。

なるほど珈琲学　５本の苗木から世界一へ
☆ブラジルに最初にコーヒーの苗木と種子がもたらされたのは、ブラジルがポルトガル領だった1727年のこと。ポルトガルのパリエッタ少佐は、国境の調査のために隣国のフランス領ギアナを訪問しますが、実は国外流出を禁止されていたコーヒーの苗木をギアナから持ち出すという危険な使命を帯びていたのです。しかし、持ち出しは容易ではなく、パリエッタ少佐は晩餐会で懇意になったギアナ総督夫人に協力を求めます。お別れの晩餐会の日、パリエッタへの好意を胸に秘めた総督夫人から少佐に大きな花束が手渡されます。そして、その花束にはコーヒーの苗木と種子が隠されていたのです。こうして、5本の苗木と、1000粒あまりのコーヒーの種子から、コーヒー大国の歴史は始まったのです。